月華国奇医伝 7巻 感想

2021/07/30 20:24:30 | その他 | コメント:0件


最近忙しくて感想を書く余裕がない・・・(汗)



今回も李州編。


以下、ネタバレ。



今回は天声こと尚真の過去が掘り下げられましたが、自分の予想なんてまだ可愛いレベルの悲惨さだった(汗)
母親が北の兵士達の慰みものにされて尚真が生まれ、母親は慰みものにされたショックで心が壊れ、そんな母親の元で赤子の時から殺されかけながら育ち、目の前で母親が自殺とか、そりゃあんだけの人格破綻者になるに決まってるわな。

尚真の『人間は試練を与えられれば強くなる』『人間とは可能性』ってのは同意だが、別にお前がわざわざ試練を与える必要なんてないんだけどな・・・。
そんな事しなくても人間達は常に生きるだけで大変と言う試練の日々だし(肉体的にも精神的にも)、各々が勝手に試練に乗り越えていくから。

ってか、尚真は視点が人間じゃなくて、神視点になってて、当事者意識が極端に薄いと言うか、周囲で起きる出来事をどこか他人事の様に感じてる印象。
ゲームで言うと、ゲーム内のキャラ視点じゃなくてプレイヤー視点と言うか・・・。
シムズみたいな生活箱庭シミュレーションゲームで、「キャラにこんな事やらせたら、こんな環境に置いたらどんな結果になるかなー?」と結構えげつない試練を与えるプレイヤーと重なって見えたし(シムズもゲーム内でキャラ同士を争わせたり、あくどい事やらせたり、大量殺人とかを実験的にするプレイヤーいるし)
シンは昔親しい人を毒殺した過去があり、そそのかしたのは尚真だったっぽい描写があったけど、恐らくそんな人間観察&実験感覚だったんでしょうな・・・(汗)

多分、尚真は生まれた時から周囲に翻弄されて酷い目に合ってきたから、逆に自分が周囲を翻弄して、この世の人間達を支配した様な気分を味わいたいってところじゃないかと。
他人を成長させる事に異常に執着するくせに、自分に対してはとことん無頓着で粗末に扱う(自分から教祖の慰みものになるとか)のも、自分が周囲に翻弄されて消えていくだけの不幸で哀れな存在だと思いたくないから、他人に試練を与えて支配して優位に立つ事で、自分と向き合うのを避けているんじゃないかと思われる。
『自分は人間に試練を与えて成長させると言う宿命を持って生まれてきたんだ』と思う事で自分の存在意義を確認したがる歪んだメサイアコンプレックスと言うか・・・(汗)
メサコンの人は自分が救われたいが為に他人を救うので、恐らくメサコンをこじらせている尚真が1番救われたいと思ってるんじゃないかと(本人は気付いてない場合が多いけど)


んで、輪教って設立当初は真っ当な宗教だったんですな。
ただ、自分的には「人々が善行を重ねる事で最終的に世界そのものが輪廻を果たす」とか、「神は我々を見守ってる」ってのは同意だが(人は良くも悪くも他人の影響を受けやすいし、神が人に何かするのは人への支配行為になるから)、尚真の「無欲であればいいってもんじゃない」ってのも同意かな。
人が成長するには、ある程度の欲望も必要だとは思う。
自分と他人を不幸にする欲望は捨てた方がいいとは思うけどね。

今の教祖も、父親があまりにも清廉潔白過ぎて、教祖の息子ってのもあって『教祖の息子としてこうあるべき』みたいな重い責任を背負わされて、その責任から逃避したくて堕落した欲望に走り、気がついたら依存レベルにまでのめりこんで抜け出せなくなったってだけなんじゃ・・・(汗)
しかし、美形なら男や子供でもいいとかマジで節操ないな・・・いやまぁ、現実でもそういう奴いるけどさ(特に未成年に性的欲望を抱く人達とか)


景雲達は結局朱嬰によって捕まってたわけですが、傷が瞬時に治るのは尚真じゃなくて、朱嬰の方だったのか?
それとも朱嬰は生まれ付き痛みを感じない体質とか?(犯罪者は痛みに鈍い人が多いとも聞くし)
何にしろ、朱嬰を退けて脱獄するのはかなりの難関っぽい。


あと、病気については輪教も沈もよくわかってなかったんですな。
まぁ、わかってたら胡葉と同様に医術の知識を持ってるって事になっちゃうもんね(汗)
だとすると、輪教が沈に命じた事って、山の森林伐採の方だったって事か?
家とか要塞でも建てるの?(適当)


病気の原因はやっぱトウモロコシで、石灰による解毒処理をしてなかったから病気になってしまったと言う事ですが、自分達のせいだと認めたくない輪教は断固否定(無理もないが)
説明しても聞く耳持たずな周囲に「何で皆わかってくれないの?」と絶望する胡葉ですが、輪教や村人達からすれば信用しろって方が無理かと(天動説時代に地動説を唱えてる様なもんだし)
数日前に突然現れた余所者ってだけでも信用度低いのに(偏狭の田舎だから余計に)、「お前らが施したトウモロコシのせい」って言われたら意固地にもなるってもんです。
しかし胡葉は、前回絶望して何も信じられなくなった元超の心を開かせた文洙の事を思い出し、同じ手法で持論を証明してやると考え直す。
信用してもらう為に行動するのは良いが、胡葉のやり方はちょっと危うい部分がありますな(汗)
周囲に信用させる為にいちいちあんな自己犠牲的な事してたら命がいくつあっても足りんぞ。
文洙は老い先短い故に未来ある若者を死なせたくないと思ってやったわけだし。


次回はようやく李州編が完結だそうです。




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