凪のお暇 11巻 感想

2024/03/10 21:40:40 | その他 | コメント:0件


遅くなったけど感想。

凪のお暇 11




今回は慎二や夕が自分と向き合ったり、ゴンと円が恋に暴走したり、勝のいじめ問題の真相。


以下、ネタバレ。




前回、武の名前を検索した夕ですが、同姓同名のアニメキャラが出てしまい、結局わからず終い。
そんな困っている夕に目をつけるキモいゴン。
凪の気を引く自傷行為の為に、母親の夕にまで手を出すと言うとんでもない愚行を働こうとするゴンに、「私の友人に手を出したら噛み殺すぞ」と言わんばかりに牽制するみすず。
滅多な事で怒らない人だから、あんな鬼の様な形相で威嚇するとか相当怒ってますな(猫に例えられてるだけあって八つ裂きされそうなレベル)
ようやく夕は自分と向き合う決意をしたのに、邪魔すんじゃねぇと言う意味も含まれてそうですな。
ゴンは今まで他人の為”だけ”に生きてきたから、その反動が来たのか知らんが、やってる事が完全に地雷系である。

自分の事を気遣い、一生懸命手伝ってくれるみすずに、流石の夕も誤魔化すのは良くないと真実を話しましたが、実は武を悪者にして被害者面してただけだったと。
武は根は悪い人じゃなさそうとは思ったし、それが当たってたのは予想通りだったが、まさか夕から武をふった挙句に過去を捏造してたのは予想出来んかったわ・・・(汗)
まぁ、2人の貞操観念が緩過ぎた故に起きた事だから、武も自分に責任があると思ったんだけど、まさか武も責任取ると言ったら本人から罵倒されるとは思わんかっただろうな。
どうしろと?って話
そりゃマタニティブルーと言う言葉もあるくらい、妊娠中はホルモンの影響で情緒不安定になるのは仕方ないけど、責任を迫って来た女が、まさか言われた通りに真摯に向き合おうとしたら急に手のひらを返すとは思わんわな(汗)
夕的には武と言うよりも、武の『いつか大成する駆け出しミュージシャンと言うイメージ』が好きと言うか、『それを健気に支えて最後には大成した武と幸せになる事を夢見る自分』が好きだったんだろうなーと思った。
だからその自分が作り上げたイメージが壊れ、平凡な現実に引き戻されるとわかった途端に罵倒して別れるなんて言い出したって事かと(自分に期待してないから余計に)
そういや祖母も自分の過去を捏造して健気な自分に酔ってたな・・・やはり子は親の鏡(汗)
悲劇のヒロインを演じる為に武を悪者に仕立て上げていた自分とようやく向き合い、武に謝りたいと悔やむ夕のSNSにタイミング良く武からの通知。
武的にも一度は夕と別れたけど、子供の事もあるからずっと気にしていたって事なんでしょうな。
ってか、最近アパートに引っ越して来たお隣の男性が武なんじゃないの?


北海道の方は、勝のいじめの首謀者が、勝の親友の連だった事が発覚。
でも連って、自分が勝の父親を連れてきた事で、自分の父親の人生が台無しになった事に責任を感じて、家族の言う通りにしなきゃと焦ったけど、勝から離れる機会もないから、仕方なく最終手段としていじめに走ったって感じでしたな(それに乗せられる部活メンバーもどうかと思うけど)
個人的には勝に相談して、子供同士だけで外で遊ぶ様にすれば良かったとも思うけど、「お前の父ちゃんが昔俺の父ちゃんをいじめたせいで、父ちゃんの人生が壊れた」なんてそう簡単に言えるわけないわな(汗)
ってか、連は騒動の最中も後も勝が嫌いになったって描写がまったくなかったし、自分が勝に完全勝利すれば、家族に『自分は勝より立場が上』で、『勝は今もサッカーをやりたがってるし、仕方なく仲間にしてあげるだけ』と言う建前を主張して、子供同士だけでなら遊んでも問題ないと許可を貰おうとしたとかないかね?
だから余計にサッカーしてなくても普通に人生楽しんでそうな勝に「俺はお前ともう一度サッカーをやる為にこんなに根回しで苦労してんのに、楽しそうにしやがって」って感じで腹が立ったとか。

連の思惑通り、すっかりダークサイドの落ちた勝を周囲は気遣うが、あまりにもギザギザハート過ぎて本人的にもどうしようもなく・・・。
慎二が相談に乗り、連に似た雰囲気を持つ慎二に勝も心を開き、慎二が料理するところを勝が見守る事になりましたが、何故上級者がやる唐揚げから始めようとするのか・・・(汗)
いやまぁ、いつまでも凪に母親を求めてないで自立しようって意味なんでしょうが、それにしても唐揚げは自炊しない人にはハイレベル過ぎだよ。
自分は料理はするけど、揚げ物は過去にトンカツを何回か作った程度で(ちゃんとレシピ見たので成功したよ)、それ以降は全然やってないなー。
下ごしらえや後始末も含めて普通の料理より手間も時間も掛かるから、ずぼらな自分はお惣菜屋で買う方がいい派(母は自分で作るけど)

勝も慎二のおかげでようやく笑顔を取り戻しましたが、慎二は元々人を立てる為ならプライドを捨てて道化を演じられる人ではあるからな。
ただ、好きな子の前ではカッコつけようとしてプライド高くなり、酷い態度を取ってしまって相手を傷付けてしまう小学生メンタルで、それが致命的にアウトだったってだけで・・・(汗)
でも、大失敗した悔しさから料理に目覚めたのか、凪に教えて貰おうとしますが、料理に夢中になっている間は凪に執着する暇がないから、寧ろ凪が内心自分を意識しているとか喜ぶべき事態にまったく気付いてないと言う。
料理する前とは立場が正反対になってますな。
おまけに凪もようやく慎二が自分を好きだと気付いた模様。
ロンとジェーンはそうじゃないかと言ってたけど、凪自身が「そんな筈ない」と信じられなかっただけだからな(恋人時代の態度から考えれば無理もないが)


普通に仲良くしている凪と慎二をSNSで見た円は落ち込み、そんな円を周囲の男達が虎視眈々と狙ってきますが、これは怖い(汗)
こんな大勢の男達から「あわよくば」みたいな下心見え見えの目で見られるとか、そりゃ恐怖で逃げ出すわ。
多分、円は美人なだけでなく、服装や雰囲気が可憐でか弱そうに見えると言うか(ロングストレート&フェミニン系とかモロに男が「弱そうだから俺が守って”あげなきゃ”」と勘違いしやすい恰好だし)、押しに弱そうに見えるから、余計に狙われやすいってのもあるんじゃないかね?(痴漢も美人とか服の露出は関係なく、泣き寝入りしそうな女が狙われやすいって聞くし)
自慢と勘違いされて貶されると思って誰にも相談出来ないみたいですが、いい歳してそういう事するのは非モテをこじらせた人くらいで、大抵の人は「モテる人も大変なんだな」とか「顔しか見て貰えないのは可哀そうだな」くらいにしか感じないと思うけどね(未成年は思春期なのもあって他人と比較してネガティブになりやすいから、貶す人も多いだろうけど)
自慢かどうかは本人の態度で大体わかるし、いい歳した大人ならセクハラに合って、下心を持った人につけ狙われる恐怖をわかってる人も多いし。

んで、円がキャリアウーマンや慎二にこだわるのは、同じく仕事で頂点を目指す母親の為だった事も発覚。
女である事が原因で、仕事では男より不利な現実にぶち当たり、絶望した母親の代わりに自分が頂点に立って夢を叶えると言う、自分の為ではなく親の為だったと(まぁ、本当に仕事が好きなのもありそうだが)
最近は男女公平に出世出来る会社が増えてきたけど、それでも日本ではまだ男の方が出世に有利なのは事実だからな(強者男性が支配する社会構造だし)
ってか、そう思うと慎二と結婚した方が親の願いを叶えやすいってだけで、1人で何とかなるなら慎二の事も諦められるんじゃないか?
構造改革を目指せ、円。お前の有能さなら出来る。
幼少期の円も母親の料理を「めっちゃ不味い」と貶すとか、相当口が悪いと言うか、馬鹿正直だな(子供なんて皆そんなもんではあるが)
この馬鹿正直さと美人な事もあって痛い目を見たから、今は言いたい事は全部飲み込むとか言うオチかね?

実は過去に凪と一度会ってて、凪が縁の下の力持ち的ないい人なのと、凪が慎二と何だかんだで支え合ってた事に気付いてしまい、益々自分はただの悪役の端役だと自己嫌悪に陥りますが、円は悪役よりも主人公の友人にいそうなキャラだと思うけどね。
主人公よりモテるんだけど、本人的には本当に好きな人以外とは恋愛したくなくて内心うんざりしてる友人ポジションみたいな(実際凪と円はお互い仲良くなれそうな性格だと思うし)
ってか、ゴンみたいに暴走する方がよっぽど悪役だよ。
もう嫉妬に狂ったゴンの発言がいちいち気持ち悪い。
そりゃロンに頭の心配されるわ。

よく「諦めたら試合終了」とか、どこぞのバスケ漫画の言葉をよく聞くけど、それは恋では当て嵌まらないし、そうやって執着すると益々相手が遠ざかるだけなんだけどね。
料理で立場が逆転した凪と慎二を見ればわかるけど、異性は諦めると向こうから追いかけてくる的な(引き寄せの法則的にも執着すると潜在意識に持ってない事を強く刷り込んでしまうので、その通りの現実が出来上がると言われている)
そもそも恋(愛ではない)って脳科学的に『脳のバグ』と言われてて、薬物と同レベルでドーパミンの放出量が半端ないから依存性も高くて、「好きなんだから仕方ない」と自分の行動を正当化してたら、薬物と同様にとんでもない暴走をしてしまう危ういものだし。


益々ややこしい事になりそうな感じで11巻終わり。
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