お花のセンセイが面白かった

2020/09/01 20:41:23 | ドラマ | コメント:0件



『科捜研の女』で有名な沢口靖子さんが、今度は政治家として『お花のセンセイ』と言う2時間ドラマに出演しましたが、結構面白かったです。


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主人公の鳳丸子(おおとりまるこ)は日本全国に門下生を持つ華道の家元だが、神輿議員として「誰もが笑顔の花を咲かせられる様な国作り」と言う公約で政界に進出。
ある日、知り合った少女に外国人労働者の父親が無実の罪で逮捕されたので助けて欲しいと陳情を受ける。
丸子は元々困っている人を放って置けないうえ、かなりの頑固な性格故に、彼女を担いだ政治家の思惑に反して突っ走るが、次第に政界の闇を暴いていく事に・・・って話。

公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/ohana/#/?category=drama

何でもテレビ朝日で11年ぶり新作ドラマらしいですが、原作がない完全なオリジナルドラマって事ですな。
そういや最近の大抵のドラマは原作があるけど、政治家が主人公ってドラマはほとんどない気がするから(少なくとも自分は見た事ない)、そういう小説を書く人がいないって事か?
昔の日本や、王政国家の王族が主人公ってのはあるだろうが、現代の日本の政治家が主人公って話は見かけない印象だな(そういう本は読まないから何とも言えんけど)
『記憶にございません』って言う記憶喪失の日本人の首相が主人公の映画はあったけど・・・。


以下、感想。



何気なく知り合った人から受けた依頼が、次第に政治家の闇を暴く事に・・・とか探偵神宮寺三郎シリーズみたいだなと思った(ちなみにその中の『赤い蝶』と言う作品では政治家の権力やメディアの力がテーマだった)

んで、主人公の丸子は良く言えば自分を貫く、悪く言えば空気が読めないキャラですな(笑)
まぁ、日本は特に空気読みまくってるから、上に逆らえずに奴隷扱いに耐える世の中になってるわけだし、そんな世界を壊そうとするなら、そりゃ必然的に空気読めないキャラになるに決まってるわな。
「国民の血税で政治家の飲み会なんて必要ない」と欠席するとか空気読む人には絶対できんだろ。
でも政治家のパーティーって色々プレゼントされて、贈ったり贈られたりと経費が膨れ上がるし、しがらみが出来ちゃうらしいから、行かん方がいいんだろうけど。
ってか飲み会したいなら緑茶かオレンジジュースでも飲んどけって思う(お酒って高いし健康に良くないし依存性高いし)

おまけにお嬢様議員故に『ローマの休日』のオードリーに例えられてぶっ叩かれても、「あの憧れのオードリーに例えられるなんて恐れ多いけど嬉しい」と、寧ろそのレッテルを喜んで逆に利用する神経の図太さ(笑)
そういや自分も作品の感想とかで、人気キャラだろうが容赦なく言いたい放題言うから、一時期過激なファンによくバッシングされ、「厨二」とか言われた事ありますが、最初は悪口とも思ったが、よくよく考えてみれば自分は厨二な話(青臭い熱血系)が大好きだから「寧ろ褒め言葉じゃね?」と自分から厨二だと言う様になった経緯があります(笑)

生け花をやっている人はこんなに熱い志で花を生けているんだと熱弁してましたが、自分も生け花サークル入ってるけど、公民館でやる様な小さいサークルで、自分以外はお婆ちゃんばっかのゆる~い環境だから、そこまで深く考えて花を生けてないなぁ・・・(汗)
単純に花が好きで、モノ作りが好きだし、お婆さん達が優しくていい人達でおしゃべりが楽しいからやってる様なもんだし(笑)
でも、できる限り枝を捨てない様に努力するところは同じかな(自分の場合は貧乏性なのもあるが)

秘書の幸田は典型的な現実に打ちのめされて人を信じられなくなった現実主義者だが、根はなんだかんだで熱血な理想主義者って印象。
最初は利用する為に丸子に近付いたけど、丸子の真っ直ぐさを見ているうちに人を信じられる様になるとか王道展開。
でも丸子は「利用するのは構わないから、代わりに力を貸して欲しい」と滅茶苦茶器が大きいですな。
こういう人が総理大臣になったらきっと日本も明るくなるんだろうが、利権大好きな与党幹部や緊縮財政に執着する財務省から絶対うざがられてメディアなどを使って妨害されそうなタイプ(汗)


そして事件の真相が、実際存在する外国人労働者の奴隷扱い問題の隠蔽と、外国人に仕事を取られて恨んでいる&上には逆らえない日本人正社員の問題が原因とか生々しい・・・(汗)

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(※私立Z学園の憂鬱2
この通り、緊縮財政大好きな政府(ってか財務省)が日本国民の給料を上げたくないが為に外国人労働者を大量に入れ、日本国民の給料が下がり、仕事も奪われていくと・・・。
振り込め詐欺も、外国人労働者に仕事を取られ、職を失った人達が「こんな社会にしたくせにお年寄り達は金を持ってて経済を回さない。だから経済的弱者である自分達が巻き上げても問題ない」と復讐の意味も込めて行う犯罪だって聞いたし。
こうして日本に憧れてやって来た外国人労働者は日本人から疎まれ、奴隷扱いをされ、日本に失望していくわけですな・・・(汗)
外国人労働者を大量に入れると決まった時、「外国人労働者の皆!日本に来ちゃ駄目だ!奴隷扱いされんぞ!日本人だって奴隷扱いされてるのに!(汗」と思いましたもん。


ざっと観た感じではこんな印象かな。
個人的には面白かったし、政治アレルギーな日本人にもとっつきやすいドラマになってると思うから、シリーズ化して欲しいなー。
政治アレルギーなのも、「政治は難しそうでわけわからないから」「政治の話はしちゃいけない空気だから」と言う人が多いと思うから、ドラマでわかりやすく説明して、政治を身近に感じられるのはいいと思う。
しかし、沢口さんは浮世離れした雰囲気があるから、奇人変人キャラがものすごく合うなー(勿論いい意味で)

丸子みたいな政治家存在しないと言われそうですが、実際存在します(日本人じゃないけど)
少なくとも一時期話題になったウルグアイのムヒカ元大統領(↓)は、国民の血税を無駄遣いするわけにはいかないと大統領なのに移動は公共機関を利用したり、外交の時は途中まで他所の国の旅客機に同乗させてもらったりと出来るだけ経費を節約してたし、大統領の邸宅には住まずに郊外の古い自分の家に住んで、車も自分のオンボロ車に乗ってるし、議員の給料の9割は寄付してるし、所謂富裕層だろうが遠慮せずに寄付を頼む人でした。



多分、日本人でもこういう目標を持って議員になる人もいる事はいると思う。
ただ、上に媚びずに誠実で真面目な議員は出しゃばらないからメディアが取り上げてくれない故に目立たないし、国民も国会中継を見もせずにメディアが面白おかしく切り取った部分だけ見て「政治家は”皆”無能」と決めつけ、「誰がなっても一緒」「投票に行かない事が政治への意思表示だ」と勘違いして投票にも行かないので、国民に見向きもされず、年寄り議員にうざがられて淘汰されていくだけなんじゃないかと。
日本国民って、ただでさえテレビによく取り上げられる人しか見ようとせず、よく調べもせず「有名だから」(美形だから)と言う理由で投票する人多いみたいだし(だから神輿議員なんてもんが存在するんでしょ)

コロナで自粛の時だって、与党のあまり目立たない議員達は「国民の為に消費減税を!」と記者会見で訴えてたけど、ほとんどのメディアは取り上げてくれなかったし、国民もそんな事があったの知らない人が多いんじゃないか?(日本に借金なんて存在しないどころか世界一の金持ち国家って事も、消費増税した分だけ大企業の法人税を減税してる事も)

丸子みたいな政治家がいればなーと思う人も多そうだが、個人的には「だったらそれを実現する為に行動するのが国民の役目でしょうよ」と思う。
そういう議員が政界で活躍できるかどうかを決めるのは、結局投票する国民なんだし。
「当選したって議員は皆公約を破る」と言う人いるが、それは国民が政治アレルギーで調べもせず有名な人に「何となく」「消去法」で投票し、議員の仕事に無関心だから起こる事だし、正社員に監視されないと暴走するバイトテロと同じでしょ。
当選した後に悪さをしない様に議員を監視し、育てるのも含めて国民の役目だと思う。
丸子も言ってたけど「国会中継を見て下さい」だよ、本当・・・(汗)
今はYouTubeでライブ配信されてるから、片手間で見れるし、色んな人のコメントがあって面白いです。


マジで続編希望。

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