月華国奇医伝 4巻 感想

2020/02/27 21:12:05 | その他 | コメント:0件


月華国奇医伝の最新刊が発売されたので買ってきました。
でも、あまり発行されてないから、発売日から日にちが経過していると見つけるのに苦労する(汗)←not電子書籍派



今回は胡葉の医術所を開く為に色々準備する話。
物作りの知識なども詰め込んでるので200P越えとボリュームがあります。
表紙は時英ですが、この父親の様な包容力のオーラよ(笑)


以下、ネタバレ。


偶然訪ねた飲食店で酔っ払った姜太師と遭遇した胡葉はセクハラを受けたわけですが、制裁を与えようと酒と一緒に食うと2日酔いが悪化するキノコ料理を食わせたはいいが、効き目が強過ぎたのか姜は気絶・・・・・・皇帝の師をうっかり死なせたら大惨事になってたぞ(汗)
姜は下戸なのに酒を飲んでたって事は、酒を飲まなきゃやってられない事でもあったんかね?
最近陛下が政治の意見を輪教にまで求めるとか関係ズブズブ状態だから、国の未来が心配でストレスが半端ないとか?(汗)
確か天声は陛下に効き目が弱い麻薬(タバコレベル?)を吸わせてるみたいだし・・・確実に輪教に侵食されていってるのは間違いないわな。
胡葉の母親である麗月と親しいって事は、前に麗月が言ってた「いざとなったら頼れ」って言ってた人は、もしかして姜の事なんかも。

んで、景雲の思惑を察した姜の意見で、華陵に胡葉の医術所を開設する事に決定。
筋肉がある男達の診察を妄想し、頭痛だろうが足の怪我だろうが男達に次々と服を脱ぐ様に指示するうえに、男達に大人気な自分にウヘヘ状態で、時英からドン引きされる胡葉。
現代ではこういう医者の立場を利用した行為をセクシャルハラスメント、またはドクターハラスメントと言います。
男女の立場入れ替えたら、かなりヤバい光景だぞ(汗)
女にセクハラしてた姜と何が違うんだ・・・?

場所や薬は何とかなりそうだが、道具は毎回丁寧な消毒&使い捨ての物もあるので、今あるヤツだけじゃ足りんと胡葉の実家がある蘭陽まで調達しに行こうと言う話になるが、父親のノアに手術の事がバレたらおしおきが待っている胡葉は断固拒否。
そしてやっぱ胡葉の医術師として致命的な部分は、発達障害故に正直過ぎる&無慈悲で患者の立場になって物事を考えられない部分だったか・・・(汗)
でも父に勝手に手術した事がバレても、頭グリグリの刑と実家に連れ戻される程度で済むならいい方じゃね?
現代ならその程度じゃ済まんぞ、マジで。


んで、景雲の過去について掘り下げられましたが、実母である雨嘉は結構愛嬌がある女性だったんですな。
妹キャラと言うか(ってか時英の父親の妹)、表情がコロコロ変わるところは何となく胡葉に似てる気がしないでもない。
月華国の陛下の跡継ぎとか側室とかは大奥みたいなシステムなのかね?
そこら辺は無知なのでよくわからん(汗)
その雨嘉はやはり毒殺されたらしく、しかも真相は陛下によって隠蔽されて、景雲は何としてでも真相を知る為に皇帝になる決意をし、妹分の雨嘉が殺された事で皇后は人が変わり、周りに誰も寄せ付けなくなったと。
可愛がっていた景雲すら遠ざける様になったのは、誰にも何も期待してないからなのか、それとも景雲の身を案じてあえて自分から遠ざけようとしているのか、現時点では何とも言えませんな。


んで、天声はいきなり全裸でベッドから出てきて、しかもそのベッドに教祖がいたシーンは、色々察して「うわぁ・・・(汗」とドン引きした(胡葉とか景雲くらいの年齢の時はこういうシーン見てもADHD故に「何故裸?」とガチで理解できなかったけど)
そういや宗教の教祖って、信者に手を出したり、ヤバい性癖の持ち主が結構いるって聞いた事あるな。
恐らく天声は迫害されてたところを教祖に拾われて、その神秘的な美貌故に慰み者にされてたんじゃないかと・・・だとしたら悲惨過ぎる(冷汗)
そりゃ絶望して死にたくもなるわ・・・orz
まぁ、今じゃ自分がいれば輪教は回るから、復讐&用済みと言わんばかりに教祖を麻薬漬けにして衰弱死さよう(もはやミイラ状態)としてるっぽいけど。
最近じゃ女子供を妾として囲うエロ同人が恐ろしいくらい多いけど(BLとかでもありそう)、こうやって復讐される事とか一切考えてないよね(汗)


久々に登場した游は、最近やたら城下町に行く景雲の後をこっそりつけるが、胡葉と子供の様にじゃれ合う景雲を見て不安を抱く。
游は『景雲ガチ勢』と言えば可愛く聞こえるが、実際の行動は暴君状態で、しかもそれが景雲の為になると本気で思っている辺りが恐ろしい。
その内、胡葉の事を「兄上を誑かす不届きな女」とか言って敵意向けてくるんじゃ・・・(汗)
『相手の為なら何をやっても許される』って本気で思ってて、そういう意味でも皇帝になってはいけないタイプだわ・・・。
こういうところは母親そっくりと言うか、正に『子は親の鏡』だな(苦笑)


一方、注射針の作成が難航して困り果てる胡葉達だが、胡葉はその間も鍛冶職人達の筋肉が見れる為、落ち込むどころか滅茶苦茶大喜びで、景雲的にはそれが気に入らない模様。
そういや胡葉に「お前力なさ過ぎる。もっと筋肉つけろ」的な事を言われ、地味に気にしてたもんな・・・・・・まぁ、それだけじゃないんでしょうが(笑)
そんな中、露店で見事な細工のかんざしを見つけ、店員に「好きな人にプレゼントしてはどうか」と言われ、赤面して否定しつつも真っ先に胡葉を思い浮かべると言う子供っぽい反応をする景雲。
だが、胡葉にあげた時の反応の妄想が「誰やねん、コレ」状態(笑)
胡葉は黙ってれば美少女ってのはわかるが、普通の女とは違うって事を完全に忘れてるな。
案の定、胡葉は景雲の予想を見事に裏切り、どうでもよさげに「本や薬とか(あと解剖同意書か時英の筋肉触り放題)の方が良かった」と盛大にハートブレイクさせる反応。
この時代で解剖同意書をプレゼントとか、ただのヤバい奴だろ(汗)
そして時英の筋肉触り放題は、ただのセクハラだ。
胡葉の反応も酷いとは思うが(無自覚発達障害なので仕方がない部分もあるが)、景雲もプレゼントなら相手が喜びそうな物を考えてプレゼントしなきゃあかんよ。
まぁ、今までは皇太子故に自分があげたから何でも感謝されるのが当たり前で、相手がどんな物を好むかとか考える必要がなかったから仕方ないのかもしれんけど。

そして子ヤギ達を抱きかかえながら、「皇太子なのに胡葉は毎度毎度ぞんざいな扱いをして、自分もう怒っていいんじゃね!?」と滅茶苦茶落ち込むが、胡葉は景雲が皇太子って事知らないうえ、そういうのあんまり気にしなさそうなタイプだから仕方ないでしょうよ。
好きな女の子にプレゼントしても喜んで貰えなくて落ち込む中学生男子か(笑)
そしてヤギこと楊夫人の「こいつないわー」と言わんばかりの哀れみの表情よ。
だが、かんざしの細工に超細い管が使われ、これ作った職人なら注射針が作れるかもと別のところで大喜びする胡葉。
自信満々にプレゼントしたのに超どうでもいいと言わんばかりの予想外の反応をされ、予想外のところで滅茶苦茶喜ばれ、そしてその喜び方も予想外で、怒涛の予想外連続で一気に落ちた景雲(笑)
微笑ましい光景ではあるが、マジで胡葉が游から敵意向けられそうだ・・・(汗)


んで、かんざし職人の祐甫も発達障害なんでしょうな。
最近観てる医療ドラマ『トップナイフ』でも出てたけど、一度見聞きしたものを全て覚える才能は『サヴァン症候群』とか言われてるんでしたっけ?

トップナイフ-天才脳外科医の条件-にハマってます

『脳はこの世に残された唯一の未開の地である』
脳外科の医師達や、脳腫瘍によって様々な弊害(性格が一変、妄想にとり憑かれる、顔が識別できない等)が起きる患者達の苦悩や葛藤を描いた医療ドラマ。


あそこまで卑屈で自信がないのは、今まで散々否定されて来たからなんでしょうけど(汗)
最近は男女関係なくやる気や才能があれば誰でも好きな仕事を選べる時代だけど、そんな中いまだに『男は外で仕事。女は家で家事育児』とか時代遅れな事言ってる人いるくらいだし(日本は女だけ家事育児+仕事で、男は仕事だけって悪化してるところもあるけど)、結構根深い問題だから、昔は祐甫みたいな人は相当生き辛かったでしょうな。
そして初めて自分の存在が必要だと言われ、自分の才能を見出してくれた景雲に感動して祐甫も仲間になりました。
こうして景雲を信望する者がまた増えた(笑)


ひとまず4巻はこんな感じでした。
注射針を昔はかんざし職人が作ってたってのは予想外でしたが、注射針もかんざしも物凄い精密な物だから、納得ではある。
昔の人は知識がないなりに単純な技術で物凄いものを作ったりしてますよね。
建築物とか釘をつかってないのに丈夫だし、正に匠の技だわ。

次回から胡葉の医術所開院。


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